柿の木のブランコとツリーハウス
- schmied1535
- 7月11日
- 読了時間: 3分
更新日:7月15日

小さな頃、いつも遊びに行っていた友達の家がありました。
そこには、大きな柿の木があって、その木に手作りのブランコが吊るされていて――よくそのブランコで遊んだ記憶があります。
友達のお父さんは、たしか MITSUBISHI JEEP の J34型に乗っていて、お母さんは、古いフォルクスワーゲンのビートルを運転していたっけ。お家はログハウスで、子供ながらに「普通の家とはちょっと違ってカッコいいな」と思っていました。
あれから30年。
ふとしたご縁で、再びその家に伺う機会がありました。
庭に出て、思わず感動。なんと、あの大きな柿の木に、立派なツリーハウスができていたのです。
そして、さらに嬉しかったのが、そのツリーハウスのデッキに取り付ける「鉄の手すり」を、僕にオーダーしてくださったこと。
本当に、ありがとうございました。
ツリーハウスと鉄。一見、対照的な存在だけど、絶妙に馴染んでいて、どこか懐かしくて不思議な景色。


ツリーハウスに登るだけで、日常から少し離れた“特別な空間”に身を置いたような気分になる。心がふっとリセットされて、他愛もない話がしたくなる。目線が変わると、風の感じ方まで変わる――
緑に囲まれるというのは、本当に気持ちのいいものです。
木に登るという行為は、人間の本能に近い感覚なのかもしれません。自然に完全に溶け込むと、虫の鳴き声でさえ歌のように聞こえてくる。
夏の夕方、日暮の鳴き声を聞きながら山道を歩きたくなる。風の音、滝の音、虫の声が重なって、まるで自然のオーケストラ。
いまではっきり言えること。僕は、自然が大好きだということ。
でも、かつては都会に憧れて、名古屋のビルに囲まれて暮らした時期もありました。自分の「好きなこと」に気づくには、真逆の「苦手なこと」も体験してみる必要がある。僕にとっては、それが都会暮らしでした。
今になって感じるのは、子供の頃に山や川で遊んだ記憶が、体の奥にちゃんと残っているということ。そして「秘密基地」を作るのが大好きだったという感覚も、今も心に生きていること。
だから、目立つ表通りの店より、裏路地のわかりづらい“隠れ家”みたいな店に、つい惹かれてしまうんです。
秘密基地って、なんだかワクワクしますよね。
あのツリーハウスを自らの手で作った友達のお父さん。「何でもやってみよう」という生き方に、深く共感し、尊敬しています。

アメリカのカルチャーが日本の若者たちに流れ込みはじめた頃――1970年代あたりの話も、すごく面白かったなぁ。
あの時代、ログハウスを建てるなんて、今よりずっと難しかったと思います。
そして今度、あの家の裏山に一緒に探検に行く約束をしました。
大人になった今は、山の上で美味しいコーヒーを淹れて飲むことができるようになったけれど、その「ワクワクする気持ち」は、子供の頃とまったく変わっていません。
探検、楽しみだなー!



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